32歳の時、私が出産に選んだ病院は昔からある個人院でした。地元の人は誰でも知っているほど腕がいいと評判の病院でした。私が、受診したころは代が変わっていて、息子さんが院長を務めていました。私はその院長先生に診てもらっていたのですが、おそらく30代の後半か40代前半ぐらいの年齢だったと思います。このぐらいの年齢で、ベテランと言われるほどのスキルや診察力が身に着くのかどうか、医療の世界のことはよくわからないのですが、昔から言われている評判を落とすどころか、さらなる評判を呼び込むほどの腕の持ち主でした。私は逆子だったのですが、逆子体操も全く効果がありませんでした。ベテランで、腕のある医師しかできないと言われている、お腹の上から逆子を治すこともできる先生でした。私の場合は胎盤の位置や、お腹の中の赤ん坊にへその緒が巻き付いていたため、危険だと判断されたので、この手技は行いませんでした。個人院では、人の評判がとても大切だと感じます。患者はいるのかと思うほど、古くて入りづらい医院もたくさんあります。しかし、私が通っていた産科は、病院自体のリフォームをした上に、近くには体育館ほどの建物を買い取り、多目的ホールとして使用できるようにしていました。いったい、どれほどの収益がこの病院にはあるのかと思います。新しくできた多目的ホールでは、出産を控えた妊婦さんへの安産指導や母親教室、出産後はベビーマッサージや産後ヨガのスタジオとして使用されていました。